筑波大学理工学群では、構成する6つの学類を対象に「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(応用基礎レベル)」を開設しました。本プログラムは修了認定を行う教育プログラムであり、修了要件をクリアすると修了認定が得られます。本プログラムは全学共通科目と各学類の科目で構成されており、理工学群に所属する全ての学生が履修できるようになっています。例えば、令和5年度の卒業生のうち、約75%が本プログラムを修了する見込みです。なお、本プログラムは、文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(応用基礎レベル)」に認定されております。
また、本プログラムは、リテラシーレベルの学生を理工学分野のエキスパート、さらにはトップ人材へと羽ばたかせる重要な導管(conduit)の役割を果たすものとして構築されており、成果発表を伴うグループワーク、実課題や実データを扱う演習、実務専門家による特別講義や発表の講評を行っていることや、実践で役立つケースと分析の追体験に資するデータを蓄積し、データサイエンス・ケースバンク及びデータバンクとして学内外に広く公開していることを特色ある取り組みとして評価され、文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(応用基礎レベル)プラス」にも選定されております。
※ 筑波大学全体で、学士1年から博士後期課程にいたる数理・データサイエンス・AI(MDA)教育を実施しており、本プログラムはそのうちの一つのプログラムとなっています。全学のMDA教育の体系については、こちらを参照ください。
(認定の有効期限:令和10年3月31日) |
(認定の有効期限:令和10年3月31日) |
このプログラムを修了することで、数理・データサイエンス・AI(MDA)に関する基本的な概念と手法、応用例を学び、演習やプロジェクト型学習(PBL)を通して実践的スキルを習得することにより、データから意味を抽出してそれを有効に活用する能力や、実社会の問題解決に適切に応用する能力を身につけることができます。
プログラムを構成する「基礎科目群(下記a1-a10)」から5単位以上、「専門教育科目群(b1-b18)」から3単位以上の合計8単位以上を取得すること。なお、必須であるデータサイエンス及び情報リテラシー(講義)の単位取得に加えて、[数学基礎]を修了するため、a3, a4, a5から1単位以上、[プログラミング基礎]を修了するため、a6, a7, a8, a9, a10から1単位以上を取得すること。
基礎科目群 | [全学共通科目(必修)] a1: データサイエンス(2単位) a2: 情報リテラシー(講義)(1単位) [数学基礎] a3: 線形代数1(1単位) a4: 線形代数I(1単位) a5: 数学リテラシー1(1単位) [プログラミング基礎] a6: プログラミング入門A(2単位) a7: プログラミング序論A(2単位) a8: 計算機演習(1.5単位) a9: 計算物理学II(1単位) a10: 応用理工学情報処理(2単位) |
専門教育科目群 | <数学類で開講> b1: 数理統計学I(1.5単位) b2: 統計学演習(1.5単位) <物理学類で開講> b3: 計算物理学I(1単位) b4: 計算物理学III(1単位) b5: 物理学実験I(2単位) <化学類で開講> b6: 計算化学(1単位) b7: 分析化学(3単位) b8: 分子構造解析(3単位) <工学システム学類で開講> b9: つくばロボットコンテスト(1単位) b10: コンテンツ表現工学(1単位) b11: 巨大プロジェクトエンジニア入門(1単位) b12: コンテンツ工学システム(1単位) b13:知的・機能工学システム実験(6単位) b14: エネルギー・メカニクス専門実験(3単位) <応用理工学類で開講> b15: 応用理工物理学実験(3単位) b16: 計算機実習(1単位) <社会工学類で開講> b17: 社会工学演習(3単位) b18: 社会と最適化(1単位) |
※その他の内容を含む授業科目として、「次世代起業家養成講座」「筑波クリエイティブ・キャンプ・ベーシック―アントレプレナー入門講座―」「都市計画演習」「都市計画インターンシップ」といった実践的能力を身につけるための科目を指定しておりますが、修了要件には含まれません。
本プログラムは3つの応用基礎コアからなります。各応用基礎コアに含まれる学修項目は、「数理・データサイエンス・AI(応用基礎レベル)モデルカリキュラム」に対応するものであり、上記の授業科目によってカバーされています。
理工学群運営委員会では、本プログラムを改善・進化させるため、次に掲げる事項について、調査審議を行います。
(1)翌年度の数理・データサイエンス・AI(MDA)応用基礎教育の基本方針に関すること。
(2)翌年度のカリキュラム編成及びシラバスに関すること。
(3)授業の実施方法の改善に関すること。
(4)その他MDA応用基礎教育に関すること。
なお、委員会で決定した基本方針等に基づき、運営委員会は、各学類のカリキュラム担当者、MDA教育推進担当者等と協力し、カリキュラムの策定と実施等を行います。
分野融合型数理・データサイエンス・AI教育推進本部では、本プログラムの自己点検・評価を行います。
令和4年度(2022年度)の自己点検・評価結果
令和5年度(2023年度)の自己点検・評価結果